榎本監督は俳優業もやっていて、私は同じワークショップや舞台でご一緒させて頂いてました。「映画を撮りたいんだ」と言う話は、まだ、何も具体的では無い監督の構想段階の時に聞いていて、私にも「一緒に面白い事が出来たら良いね〜！」と話してくれてました。それから、直ぐに「脚本を制作してる」とか、「撮影スタッフも探してる」とか「キャスティングしてる」とか、「オーディションする」とかドンドン具体的になっていって、本当に撮ってしまってました！「晴名にはこの役やって欲しいんだよねー」って言われて...良い意味で巻き込まれて行く感じで映画に関係する事になりました。

撮影中は、案を出し合いながら「やってみよう！」と即興的に柔軟な対応で撮影をする事もありました。

衣装合わせの時に榎本監督のイメージを聞いて用意した衣装を着たところ「はるな〜！！」と指差しながら、めっちゃ笑われました。失礼な奴だ！と思いましたが、監督のイメージに合ってたと言う事なんだと思います。（笑）
現場に行ってみて気が付いた事とかあって、小道具など「こう言うの無いかな？」って相談したら、「オカンのこれある！」と、現場で色々忙しくて大変なのに、自ら探して持って来てくれたりしました。演じるのに必要な事なんだと、瞬時に理解してくれる。役者ならではの感覚と対応力を見せてくれたのだと思います。

普段の榎本の印象は、一言で言えば「変わらない」と言うのが私の印象です。
面白い！良い！と思った事を楽しんでやってしまう人です。
じゃないと、初監督でいきなり、長編撮らないですよねー。
芝居や映画の話しをしてるとニコニコしながら...いや、ヘラヘラ？（笑）「楽しーい！」って奇声上げる時があります。
映画の時も「こんなに大変だと思わなかった〜！でも、楽しい〜！」って笑ってました。
真剣に遊んでるのです。

榎本桜と言う人は『有言実行！の人』だと私は思います。言う事で自分を奮い立たせ、そして楽しむ。きっと周りはそこに魅力を感じて巻き込まれてしまうのかも知れません。

最後に映画の感想ですが、監督の優しさが滲み出てると思います。そして、風景がとても美しいです。兄弟や家族、夫婦や友達、そして他人も...。色々な愛の形があるんだなぁと考えたり、懐かしい何かを思い出したり、感じたり...。最後はほっこりしました♪